2011年9月15日木曜日

やらない方がいい?

スズキDA62Vエブリィのデフシールからのオイル漏れ。

この手の修理はプロペラシャフトを外して、コンパニオンフランジを抜き取り、オイルシールを外して交換する事が多い。

このエブリィもその様に修理したのだが、一年ほどしたら、デフから音が出る様になってしまった。どうやらドライブピニオンのベアリングが駄目になった様だ。

デフをオーバーホールには専用工具が必要になり、作業も大変なので、中古のデフを調達して交換した。



何故ベアリングが駄目になったのか、その時はわからなかったが、ある日サービスマニュアルを眺めていたらその原因がわかった。

ドライブピニオンのベアリングのプレロードは、コンパニオンフランジを止めるナットにより、図の5のスペーサーが塑性変形する事で調整されていたのだ。

故障の原因はつまりプレロードが狂ってしまったからだった。

スペーサーを塑性変形させて調整するので、基本的にはコンパニオンフランジを取外した時は、スペーサーを新品に交換してプレロード調整をしなければいけない。しかし、スペーサーはデフ内部に組まれているので、交換にはデフ本体をばらす必要がある。

メーカーに確認したところ、やはりオイルシール交換にあたっては、内部のスペーサーを交換してプレロード調整してやるべきだとの回答を得た。

ディーラーさんに聞くと、この構造は知らなかった様で、車載で分解せずに行っているとの事だった。運がよければ問題なかったのだろうが、多分なかには後で壊れたりしたのではないだろうか。

しかしダダ漏れになっていたらオイルシールを交換しないわけにはいかない。
さすがにデフを分解してやっていたら、修理代はとんでもなくなってしまう。
やるとしたらこうするのがいいか・・・
① 分解する前にコンパニオンフランジのナットの締付位置をマークして慎重に緩める。
② 緩めたら一度静に締め付けていって、ナットが座面に当たる位置を見る。この位置と締め付けてあった位置の角度を記録しておく。
③ オイルシールを交換して、コンパニオンフランジを取り付けてナットを座面に当たるまで静に締め付ける。(ナットはつぶしてロックするタイプなので交換する必要がある)
④ ②で記録した角度まで締め付ける。これでもとの締付状態に戻ったはずだが、一度変形したスペーサーをまた変形させる事になるので、プレロードが若干足りなくなる可能性がある。そこでほんのちょっとさらに締め込んでやる。
⑤ これでナットの頭をつぶし回り止めして終了。
プレロードはある範囲内に入っていればいいので、もともとがプレロード過剰気味になっていないかぎり大丈夫だろう。

この辺りの構造はスズキ以外ではどうなっているのだろうか?と思い調べてみた。
ちょっと古いがトヨタのSR40系のライトエースを見たら、やはり同じ様にスペーサーを塑性変形させて調整している。軽や小型にはこの構造が多い様だ。
トヨタ場合は、コンパニオンフランジを取外した側からベアリングが外せる様になっていて、外からスペーサーを交換できる様になっている。
マニュアルにもオイルシール交換時はプーラーでベアリングを外して、スペーサーを交換してプレロード調整をしろと書かれている。
しかしプーラーは特殊な形状のものが必要だし、外したベアリングを打ち込むのもかなり大変な作業だ。それに左右輪のドライブシャフトがついた状態でプレロード調整がはたしてできるだろうか?


結局余程漏れていないかぎり、この部分のオイルシールの交換はやるべきでないのかもしれないな・・・

2011年9月8日木曜日

接触不良

スバルのプレオがエンジンがかからない時があるという。
確かにイグニッションをひねっても、かからない時はなんも音もしない。かかる時は普通だ。
キースイッチの接点が駄目になってんだな。サンバーなんかでもこの症状はよくみられる。
プレオはこの部分の保証延長が出てて、初年度登録から11年になってるが、このクルマは13年も経ってるのでアウトだw
交換したものを分解してみた。接点が焼けている。
プレオはスターターリレーがなく、マグネットスイッチのON電流が直接この接点を通る。この形状だと容量的にちょっと無理があるみたいだな・・・

2011年9月1日木曜日

煤がたまる

画はDA62VエブリィのISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)の中身。

バイメタルのバルブとステッピングモーターのバルブが直列に配置されている。スズキのNAのK6エンジンやK6に替わる直前のF6エンジンには、この形式のISCVが使われている。
走行距離が上がってくると、この辺りにカーボンが溜まってきて、アイドル不良が起きることがある。暖気後に回転が下がりすぎたり、ハンチング気味になったりする。

外部診断機を使ってISCVの開度が暖気後でも50%を超えている様なら、スロットルボディーを外して清掃した方がいい。スロットルボディー、ISCV通路、バルブ類を洗浄剤で慎重に清掃する。むやみに洗浄剤を吹きかけてはいけない。モーターやスロットルポジションセンサーに入り込むと、絶縁部が溶けて故障の原因になる。
洗浄すると、ISCVの開度は20%前後になる。カーボンで通路が塞がっていた分、開度が余計に必要だったからだ。

通常ISCVユニットから、ステップモーターとバイメタルバルブは取外すものではないらしく、この部分のOリングは部品設定がない。外しても再使用しなければならないので丁寧に扱う事。尚、バイメタルバルブは位置決めがあるので、取外す前に合いマークを付けて組み付け時にずれない様にする。

普通の工場?はISCVはユニットごと交換してしまうらしい。値段は2万円ちょっとするらしいけどね・・・

ISCVのカーボン詰まりのトラブルは、他のメーカーの車種でもよくある。カーボン堆積はオイル量の入れすぎが原因の一つだ。入れすぎてると高回転時に噴出して、ブローバイの通路からINマニに吸われてカーボン堆積の原因になる。オイル量はレベルゲージ中間ぐらいにしておくのが安全だ。アッパーぎりぎりまで入れる必要はない。

2011年8月29日月曜日

意外と使える

最近のクルマのヘッドライトの光軸調整は、プラスドライバーで調整できるものが多くなってきたが、一部の車種と日産車は8mmの六角ナットで調整するものもある。
六角ナットの場合は普通のラチェットハンドルだと、非常にやりづらい場合が多い。テスター屋さんが使ってる工具が手に入らないかと考えていたが、あれは結構な値段の様だ。

ストレートっていう安い輸入工具(台湾や中国製の所謂ドラゴンツールw)を扱う店に行ったら、ちょうどよさそうなのがあったので買ってみた。値段は3千円ちょい。
これは結構使える。今までの苦労はなんだったんだw
ドラゴンツールは安かろう悪かろう的なイメージがあるが、最近はそこそこの品質で以外と悪くない。但しなかには?なのもあるけどね・・・w

2011年8月11日木曜日

えらく長持ち

前にリブベルトは長持ちすると書いた。
画のベルトは上が新品で下のは約12万km使った物だ。クルマは17年のAZR60Gのヴォクシー。
ひび割れもなければそれほど痩せてもない。
この1AZエンジンは張り調整はオートテンショナーになっている。テンショナーとウォーターポンプのプーリーが、ベルトの背側で回される所謂サーペンタイン方式だが、ひび割れがまったくないのに驚いた。
どこまで使えるのかやってみようかとも思ったが、年間2万km以上走るお客さんなので、大事をとって交換する事にした。
比較的年数が経ってない事と、ベルトの取り回しやオートテンションの張り調整が絶妙なため、ここまで使えたのかもしれない。
最近のクルマは点検や車検時の部品交換が非常に少なくなってきている。部品商さんはなかなか大変らしい・・・

余談だがトヨタのAZ系エンジンのオートテンショナーのダンパーは、オイル漏れのトラブルが結構ある様だ。うちでもヴォクシーとエスティマで保証期間内に発見して、無償交換させた事がある。
対策品はオイルダンパーでなく、スプリングによるフリクションダンパーに変わった様だ。

2011年8月5日金曜日

回んない・・・

平成10年のRA3オデッセイ。走行は約8万km。
最初バッテリーが上がったとの事であったが、よくよくみるとスターターが回らない様だ。キーをスタート状態にして、マグネットスイッチをひっ叩いたら回りだした。
最近たまにエンジンがかからない時があったという。ほぼ間違いなくマグネットスイッチだろう・・・

スターターが回らない時は「カチン」といってピニオンは飛び出している様だ。この時マグネットスイッチのM接点の電圧を見るとほぼ0Vだった。この事からマグネットスイッチの接点が駄目なのが確認できた。
ここでM接点にB電圧がきていたら、これはスターターモーター自体の故障で、アーマチュアの断線かカーボンブラシの消耗が考えられる。

念のためばらしてみてプランジャを押して接点の導通を見ると、導通がなくなる時がある。やはり接触不良だった。
この程度の走行距離では、カーボンブラシやコンミュテータの摩耗はそれほど多くない。

故障原因は予想でほぼ断定できていたとしても、確証を必ず得なければいけない。予想だけで部品交換を行うのは「チェンジニア」のやる事だ。


このマグネットスイッチはばらす事ができないので、Assy交換になる。結構高く、18500円もする。ばらせて中の部品が出るなら数千円で済むのだが・・・
まあ、OHの工賃入れてもリビルトを使うよりか安く済む。(1万円以上高くなるw)
















マグネットスイッチを無理くり分解してみた。
やはり接点が大きく摩耗していた。
この手の症状は結構多いい。

しかしこの接点構造があまりよくないな。
普通は円形の接点で、プランジャ軸と共に回転して、接触点が常に変わる様になってるのが多いのだが。
この接点では摩耗が早いのはしかたがないな・・・

2011年8月1日月曜日

ベロベロになってた・・・

17年登録のL350Sダイハツタント。約66000km走ってる。
オイル交換で持ち上げてみたら、リアサスのスプリングのスペーサーがベロベロになっていた。
確か保証延長になってたはずなので、ディーラーさんに確認したら、部品を出すから交換してくれとの事。
リアのスプリング交換の標準工数は1.2時間なのだが、工賃は3080円しかくれない・・・
まあトヨタなどだと、現状確認で一度持ち込み、さらに後日の作業になるから、工賃安くてもうちで作業させてくれる方がありがたい。












新品と比べると酷いもんだw
対策品になってるらしいが、どうなんだろか?
そもそもスプリングの自由長が少し足らない様で、セット状態でスプリングの座金が一部浮いてるのが気になる。構造にも問題あるんじゃなかろうか?