2016年7月29日金曜日

バカらしい壊れ方

平成17年ATH10Wのアルファードハイブリッド。走行距離は16万㎞ちょっと。
エアコンが効かないとの事で入庫。
エアコン入れてもガスが流れていない。コンプレッサーが動いていない様だ。
よく見るとコンプレッサーは可変容量タイプで電磁クラッチが付いていない様だ・・・が何故かプーリーは回ってるのにコンプレッサーの軸が回ってない。
調べてみたらハイブリッドであるため、エンジン停止時でもコンプレッサーを回すために、プーリー内にモーターが入ってるらしい。
モーターとエンジンの動力の切り替えは、どうやらワンウェイクラッチでやってるみたいだ。
ワンウェイクラッチが壊れて空回りしていたのだ・・・

プーリーのワンウェイクラッチを交換すればいいのだろうが、その部分の部品設定はなく、おまけにモーターが仕込まれていて簡単には分解できない構造になっている。
リビルト品を探してもらったが、この手の車種の修理ってあまりないらしく、物が見つかるのにえらく時間がかかった。

しかしなんだかバカらしい部分が壊れるもんだ。
ちょっと前にオルタネーターのワンウェイクラッチがよく壊れるってのがあったが、あれと同じ事だよな・・・
ちなみに最近のハイブリッドはコンプレッサー内にモーターが仕込まれてるらしい。
今回のタイプはプーリー内にモーターが入ってるので、オイルは従来と同じND-OIL8だが、コンプレッサー内にモーターが入ってるタイプは絶縁の問題からND-OIL11なんだそうだ。

しかしハイブリッド車って長く乗る車じゃないだな・・・

クラッチ3点?

最近はAT車が多くなってきて、クラッチの交換って少なくなってきた。
クラッチ踏むと音が出るってお客さんが持ってきた。
てっきりレリーズベアリングだと思ったら、パイロットベアリングが固着していた。
うちではたいていの場合、パイロットベアリングも交換している。
部品商に聞くとクラッチデスク、カバー、レリーズベアリングの3点はセットでよく出るが、パイロットベアリングはあまり出ないんだとか。
抜き取りと圧入で結構手間だから、交換しない所が多いんだろうか・・・?
この手のベアリングは中に封入したグリスで潤滑しているわけだが、使われ方としてはかなり厳しい条件なんだと思う。

もう一つクラッチの部品で要注意なのがレリーズレバー。
鋳鉄で出来ている様なものは問題ないが、薄い鉄板で出来ている様な物はクラッチレリーズのピストンで押される部分が摩耗している場合がある。
最悪これが突き抜けてクラッチが切れなくなる事がある。
大した値段出ない場合が多いので、摩耗が少なくても交換してしまう方がいい。

これもゴム部品

12か月点検中にたまたま気が付いた。
クランクプーリーのダンパーのゴム層にひび割れが入ってる。
まさかと思ってちょっとこじってみたら、ひび割れの部分からずれてきた・・・

 見事に剥離してたw
古くて走行距離の多い車ではたまに見る事があるが、この車はそれ程走ってる訳でもないし古くもない。
剥離面を見るとゴムの密着に問題だあった様にも見える。
たまたまはずれだったのかもしれないな・・・
しかし点検で見つけられてよかった。
このままでは後になって問題がおきるのが目に見えてる。
厳密には12か月点検の点検項目ではないが、こういった部分も見落とさない様にしなければいけないな。


ダダ漏れ・・・

平成15年のANH10Wアルファード。走行距離は12万㎞。
うちには入った事ない車だったが、パワステが効かなくなったとの事で入庫した。
数日前からパワステの効きが悪くて、ガソリンスタンドでフルードを足しながら使っていたという。
持ち上げて見てみると、戻り側の低圧ホースからダダ漏れになってるみたいだ・・・

低圧のゴムホースが劣化して穴があいたらしい。
形状的に無理があるのかもしれないな・・・

曲がりの部分が裂けている。
まあゴム部品だからしょうがないか。
車の各部に使われてるゴム部品は、昔に比べると寿命が長くなったが、駄目になる時は駄目になるもんなので注意が必要だな。
本来は定期的に交換してしまえばいいのだが、この手の部品は数が多い上に交換しにくいから困ったものだ。
点検時によく注意しないといけないな・・・