2010年7月27日火曜日

関節炎?


KR42Vのタウンエースのフロントサスペンション。
10万kmぐらい走ると、アッパーボールジョイントにガタが出やすい。酷くなると段差を乗り越えるたびに、ゴトゴト振動が出て乗り心地が悪くなる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この車はボールジョイントの部分だけ交換できるから助かる。一個3000円ちょっとだから、ガタが出ているなら交換するべきだ。
車種によってはアームごと交換しなければならないので高くつく。ちょっと前のクラウンがよくガタが出て、アームごと交換なんてのがよくあった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
これはH31Aのミニカのフロントロアボールジョイント。
雪国で使われてたらしく、ブーツをはぐったらボロボロに錆びてて、もう少しで脱落するところだったw
ちょっと前の三菱のこの系統は、この部分は弱点らしい。大抵多かれ少なかれ、ガタが出ている車が多い。
実際脱落する事故も結構起きてるらしい・・・
 
この手のガタは、タイヤをつかんで動かした程度では分らない場合がある。バールなどでこじってやっと分る時もあるので、点検の時は要注意だ。

2010年7月23日金曜日

20万kmも走ると・・・

新車から5年しか経ってないのだが、走行距離が20万kmを超えてる。ヒューズがすぐ飛んでエアコンが効かないという。
切れるヒューズの先の回路図を取り寄せて見ると、ショートする様な部品は限られている。一つ一つチェックしてみるが、どれも単品では異常がない。
テスターで回路の抵抗値を測りながら見ていると、途中の配線を動かすと抵抗値が変化した。
束ねてあるビニールテープを剥がして見ると、一本の配線の被服が破れていた。この部分が車体と接触していたのだ。
配線はビニールテープで隙間なく巻いてあったし、車体にもちゃんと固定してあった。しかし束ねた配線は振動でごく僅かに動き、車体と擦れていたのだろう。
20万kmも走ると、何が起こるか分らないものだ・・・

2010年7月20日火曜日

面倒だけど・・・

DY3Wのデミオのリアドラムブレーキ。
点検の時はバックプレート側からABSセンサーとスピンドルを留めてるボルト4本を外して、ドラム側にスピンドルがくっ付いた状態で取り外す。
ベアリングのプレロード管理のためと、異物混入防止のためこの様になってるらしい。はっきり言ってめんどくさい・・・w
めんどくさいけど、メーカーの指示通りにやらなければならない。
 
うちではこの型のデミオのお客さんが結構いるのだが、この方法のため一件だけベアリングの不良を発見した事がある。
組み付けた状態では気が付かなかったのだが、取り外してスピンドルを回して見たら、かすかにゴロゴロ感があった。左右で明らかに感触が違ったので、ベアリングの不良と判断して、保証期間内であったので無償交換となった。
無論メーカーの指示通りにドラムを外していなかったら、保証の対象外になってしまう。
面倒な作業指示であっても、意図が必ずあるのだからその通りに従わなければならない。
 
ちなみにこのドラムは、べアリングを留めてるナットを緩める事でも外す事はできる。
このナットは周り止めの割りピンなどはなく、どういう原理で周り止めが働くのかが、いまいちわからん構造をしてるw
再使用不可部品で、一個700円ちょっとするらしい。

2010年7月16日金曜日

荷物積みすぎると・・・

SK82V系ボンゴ。ちょっと前まで日産でバネットとして売ってたし、三菱では今でもデリカバンとして売ってる。
このクルマは大きさの割りに最大積載量が1tもあるので何気に人気がある。(選択の余地がないからw)
結構丈夫でいいのだが、過積載気味で使っていると前輪の内側が偏摩耗して、あっという間にタイヤがだめになる。
うちではこの系統のクルマで過積載気味に使うお客さんには、空車状態のサイドスリップをIN3m/kmに調整している。
サイドスリップによる外減り傾向が加わり、過積載状態で相殺されて、タイヤの内外がほぼ均等に摩耗する様になり寿命が伸びる。
フロントトーションバーを締め上げて前輪の沈み込みを押さえる方法もあるが、これだと乗り心地が悪くなったり、最悪トーションバーを破損する危険があるのでお勧めできない。

2010年7月14日水曜日

取れちゃった・・・

どこかのカー用品屋さんでタイヤを交換したらしい。
タイヤ外したら、バランスウェイトがぽろっと取れた・・・
ちゃんと汚れを落してから付けなきゃだめじゃんかw

2010年7月12日月曜日

ゴムだからしゃあねぇな・・・

平成10年のRA3オデッセイ。フロントスタビのブッシュが劣化して割れている。このまま使うと、時期にブッシュが砕けてなくなり「曲がる時にゴキゴキ音が出るよ~」ってなっちゃう。この頃のステップワゴンなんかによくある。
最近のクルマのこの部分は、ピロボールのリンクでストラットの途中に付けているのが多くなったが、古いクルマには結構これと同じ構造があるから点検の時は要注意。

2010年7月6日火曜日

冷えないぞ~

十数年も経ってくると、エアコンが効かなくなるなんてのはよくある事。
大抵はガス漏れが原因だが、オートエアコンの場合は、温度調整用のアクチュエータが動作不良を起こしている事もある。モーター自体が断線して動かない場合はどうしょもないが、動くけど動作がおかしいって時は、大抵位置検出のためのポテンショメーター部分が接触不良を起こしてる。ギヤ潤滑のグリスが流れて、接点部分に付着してるのが多い。 分解してよく清掃すれば復活する。
アクチュエーターは結構高価な部品で、大体1万数千円する。チェンジニアならば分解なんかせずに、即交換なんだろうなw

2010年7月3日土曜日

キャリパーオーバーホール

うちのお客さんの紹介で入ってきた、平成18年式のY31のセドッリックタクシー。走行距離は約18万km。
フロントブレーキが引きずっているらしく、ディーラーで修理に10万円程かかると言われたとの事。おそらくキャリパー、ディスク、パッドを全て新品に替えてしまうのだろう。
 
確かに引きずっているらしく、異常に加熱している。外してみたらキャリパーのダストブーツが破れていて、ピストンが固着していた。通常18万km走ったからって、簡単に破れる物ではない。左右とも同じ様になってたから、おそらく過去にパッドを交換した時に、組付けの際にパッドに当てて破いてしまったのだろう。
 
ディスクの摩耗状態は悪くないし、パッドの残量残量も十分なので、とりあえずキャリパーをオーバーホールしてみる事にした。
 
 
 
 
 
 
分解してみた。
ブーツが破れていたのでボロボロに錆びていないか心配だったが、思ったほど錆びてはいない様だ。
この程度ならまだいい方だw 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
錆びとスラッジを取り除いて、キャリパーとピストンを洗剤を使って水でよく洗う。シールを組付ける時にゴミや埃が入らない様にするために徹底的に清掃する。
錆びによるピンホールもなくきれいになった。まだ間に合ってよかったねw。

2ピストンであるのと、ダストブーツがピストンと一緒に組み込まれるタイプなのでちょっと手間だったが、OH後は引きずりもなくなり調子よくなった。お客さんには「10万円もかけなくて良かった~」と喜んでもらえたw。

今回のはブーツが破れていたのに、非常に運が良かったと思う。 
ブーツに異常がなくても長年オーバーホールしていないと、ピストンがボロボロに錆びてしまう物もある。
錆びが発生しなくてもグリスが変質したりゴミが進入して、スラッジができ固まってしまってる物もある。(大抵はこの状態)

スラッジができている状態でピストンを押し戻せばどうなるか。ピストンはシールのたわみで動いてるわけだが、このシールの動きが悪くなりピストンの戻りが悪くなる。最悪の場合シールに異物が噛んで、フルード漏れの原因にもなる。
 
うちではパッド交換の際は余程の事(予算の都合等)がない限り、キャリパーのオーバーホールもやっている。
大抵の整備工場は「漏れがない限りキャリパーのOHなんかやらないよ」って言ってる。確かに手間だからね・・・
でもこの手間をかけると、ブレーキのタッチがよくなるし、パッドの偏摩耗もなくなっていいんだけどね。

2010年7月1日木曜日

よく使ったね・・・

車検で入庫した車に付いてたバッテリー。
この最近交換した記録がなく、いつの物だか判らない。ロット番号からすると2002年製なのか・・・?
ピットワークって日産系の部品屋さん。バッテリー自体は新神戸製。
日産部品販売に聞いてみたら、「150302S」だと2002年3月15日製造との事。まさかと思ったが8年もよく持ったものだ・・・
比重は1.26ほどで、セル間のバラつきもない。エンジンも普通にかかる。面白そうだから、そのまま使ってどこまでいけるかやってみようかとも思ったが、クランク時のバッテリー端子の電圧降下を見たら、ちょっとやばそうだから交換する事にした。

クランク時の端子電圧が9V以上あれば良好だが、8Vを切るようならば要注意。電解液の比重と使用年数も考慮して、交換が必要かどうか判断している。
バッテリーテスターって高価な割には、あまり使い物にならないんだよな・・・