2012年11月28日水曜日

何処から音が出てる?

24年のMH23ワゴンR、走行距離は1千Kmちょっと。
走っていていると後ろからカタカタ音がするという。
後席に座って走ってもらうと、ちょっとした段差を越えた時に右の後ろのサスペンションあたりから、何か外れかかっている様な音がする。
止まっている時に後ろを揺すっても音が出る。
何処から出てるのか?と思って持ち上げて見てみると、ヘッドライトレベライザーの車高センサーから出ていた。
ディーラーさんに部品を出してもらって、交換したら直った。
何処が駄目だったかというと、リンクのピロボールに僅かにガタがあった。
非常に僅かなガタだったが、取り付けのステーがペラペラな作りのため、共振して音になっていたらしい。
おそらくものが悪かったのだろう。

極小さな音なので、意外と気が付かない人が多いのかもしれない。

センサーを交換した場合はレベライザーのリセットが必要になる。
念のためリセット後に光軸調整をやっておいた方がいい。

ちょっと前まではダイヤルで手動調整だったレベライザーは、今は自動調整に義務化された様だ。
はたしてこんな装置が必要だったかは疑問だ。必ずしも理想的に動作しているとはかぎらない・・・


2012年11月9日金曜日

何故違う?

タイヤを4本注文したら3本は台湾製で、1本だけ日本製だった。
国内最大手メーカーの直営販売店から取った物。面白い事に製造時期はまったく同じだった。

何か違いはあるのだろうか?とよく見たが、外見上はほとんど変わりがない。
試しに重さを量ってみたら、日本製の物が150gほど軽かった。全重量からすれば3%ほどだが、大きいとみるか僅かとみるかは微妙なところ・・・

グローバル化で製造地が海外になるのは仕方がない。大手メーカーの物であれば、海外生産でも性能に遜色はない。
しかし4本のうち1本だけ製造地が違うのはいかがなものか?
この販売店は今回に限らず過去にも、4本頼むとすべて製造時期がバラバラのを持ってきたり、最高級銘柄のタイヤを頼んだら一年以上前の長期在庫品を持ってきたりと、間抜けな事をよくやってくれるから困ったものだw

2012年10月31日水曜日

シンプルな方がいい

ちょっと前からHID装着車が多くなってきた。
長寿命と謳って入るが、切れるときは切れる。
HIDのバーナーってまだ意外と高いのが困ったものだ。大体一本1万円近くする。
片方だけ交換すると左右で色が合わなかったり、明るさが違ったりするので、大抵左右とも交換する事になる。
ハロゲンならば一本2千円もしないし、色や明るさが違うなんて事はほとんどない。(って言うか気にならないだけか?)
HIDって明るくていいけど、どうなんだろな・・・
やっぱりシンプルな物の方がいいかw



2012年10月17日水曜日

簡単に取れない・・・

 平成11年のER34スカイライン。走行距離は約3万km。
エンジンチェックランプが点灯してアイドリングが不調。
走ってみると1気筒失火している様だ。
自己診断を見ると「21」が出た。点火信号系の不具合らしい。

この時代だとまだOBD2でなく、ニッサン独自の診断コネクターのタイプなので、外部診断機を使って不具合箇所の気筒判別できるか分からない。

診断機を借りてくるのも面倒なので、とりあえず端子の抵抗値を測ってみた。
IB⇔G間 約1.4kΩ
+⇔IB間 約180kΩ
+⇔G間 約180kΩ
が正常の様だが、1番シリンダーの物だけ、IB⇔G間と+⇔IB間がオープン状態だった。


念のため各気筒の火花の状態を見てみた。
一応火花は飛んでいるが、暫く見ていると1番の物がたまに飛ばない時がある。間違いなさそうだ。

両極白金チップの付いてるプラグだが、接地電極側が摩耗して無くなっていた。ギャップが大きくなってコイルが壊れたのかもしれない。
10万km点検不要で、交換にはマニホールドを脱着しなければならない。
3万km程度の走行距離でも、白金プラグでも意外と摩耗してしまう事もある様だ。クルマの使い方にもよるのかもしれない。(年数の割りに走ってないしな・・・)

一番のコイルとプラグ6本交換して直った。
なんて事のない修理だけど、めんどくさかったな・・・

2012年10月15日月曜日

産業技術記念館に行ってきた

ちょいと岐阜の関に用事があって行くついでで、名古屋に寄ってトヨタの産業技術記念館を見学してきた。
産業記念館はトヨタグループ発祥の地で、豊田織機の工場跡地に建てられている。

建物に入ったところに巨大な環状織機が置いてある。
ちょっと見ただけではどう動くのか分からなかったが、横糸のシャトルが周りをクルクル回転しながら動くのだろうか。
古いものから新しいものまで、様々な織機と紡績機械が置いてある。
ほとんどの機械が実働できる様だ。
なかなか壮観な眺めだ。












豊田佐吉が開発したG型織機は沢山並べてあり、当時の工場の様子を再現している。
時間が来ると稼動させて、実演を見る事ができる。













動力は革ベルトで伝達される。
ベルトは所謂ベンズ革の様だ。
途中ひねってあるのは回転方向を変更するだけでなく、こうする事でプーリーとの正立を保つのにいいらしい。
擦れてるのが気になったが、摩耗するような事は無いとの事。床面が毛羽立って滑り防止になる?








金属加工の実演を行うコーナーがあった。
鋳造、鍛造、切削とあり、小さな部品を模した物をこの場で加工して見せてくれる。













高周波加熱器で小さな丸棒を熱して、プレスにかけてコンロッドのミニチュアを作っていた。
金型が三っ並んでいて横に動きながら、三回の工程で出来上がり。
実際のコンロッドは4回の工程でできるそうだ。

















トヨタ初のクルマのAA型セダン。

この記念館うぃ作るときに、当時の図面を元に一から製作したという。
現存してるものがないか散々探したらしいが、ついに出てこなかったらしい。
無きゃ作っちまえってのも凄いな・・・










作ってるところも再現してあった。
この木型を使って作ったのか?











歴代のトヨタ車のエンジンが並ぶ。















初代カローラのK型エンジンがあった。
高校の頃、実習で分解組み立てやったっけ。
あの頃はこれの他にサニーのA型エンジンもあったっけw












奥には生産ラインで使ってた工作機械が展示してある。稼動状態を再現してあり、これらが動く様は圧巻だった。













車体パネルを作る600tプレス機。
実際に動くが、本気?ではないので結構しずか。
本気で動いたら相当にうるさいだろうな・・・





















ボディーパネルがペタペタ貼り付けられる様が面白かった。




















クランクシャフトのジャーナルを研磨する機械。
なるほど、こんな風に研磨するのか・・・
クランクピンの動きにあわせて工具が動いていたのが興味深い。












シリンダーをボーリングする機械。
えらい速さでボーリングできちゃうみたいだな。















6気筒用のクランクシャフト。
鍛造時はクランクピンはみな180°位相になってるが、これをクランクジャーナルの部分でねじって120°位相にする。
話には聞いていたが、加工途中の物にはねじった跡がくっきりと残ってる。








子供の頃はよく見たが、最近はさすがに走ってるの見たことないなw











織機工場時代の蒸気機関があった。
当時からあった物ではなく、展示用に持ってきたものらしい。
蒸気機関の動力をシャフトとベルトで伝達して、工場内の機械を全て動かしていたらしい。











お土産に綿の種をもらった。
春になったら蒔いてみるか・・・

2012年10月9日火曜日

カフェオレ出てきた・・・

 いすゞフォワードの8t車。
前回の車検時にM/Tオイルは交換して、それから1万kmも走ってないのだが、フューラボルトを抜いて見ると、ドボドボとオイルがあふれてきた。
出てきたオイルは何やらやけに白っぽい。
交換する予定はなかったが、仕方なくドレインから抜いてみたら、見事なカフェオレ状態になっていた・・・
どこからか水が入って乳化してしまったらしい。
ユニックが架装してあり 、ちょうどその下にトランスミッションのブリーダーバルブがあった。
おそらく大雨が降ると、ユニックをつたってブリーダーの真上から落ちてくるらしい。
ミッション内が熱いうちに雨水がかかると、内部の空気が冷やされて負圧になり、ブリーダーから水を吸ってしまうのだろう。
どうしたものかと考えたが、あまりいい案がなかったので、マジックリンの空き容器を半分に切って、ブリーダーの上に被せて雨よけにしてみた。
ちょっとかっこ悪いけど、水が入るよりはましだろう・・・

2012年9月13日木曜日

ヘッドライトが点かないぞ・・・

うちで使ってる25万km走行のL600 ムーヴのヘッドライトが点かなくなった。
ディマースイッチが駄目になったかと思ったが、よくよく見るとコネクターの端子が焼け焦げてる。
L600ムーヴはヘッドライトリレーを使ってないので、結構な電流がディマースイッチに流れている。
下手すりゃ火事になっちまうとこだったなw













そういやダイハツからこんな注意勧告が出てた。
この車は該当してはないが、やはりヘッドライトリレーを使ってないので、接触不良が原因で焼損する事例が結構あった様だ。
コラム内に水分が付着する事が原因の様に書いてあるが、実際はそんな事は関係なく、単に接点の容量不足で起きている様だ。
うちでも何件か修理したが、そのいずれも飲料水をこぼしたとか、水分が付着うんぬんという問題ではなさそうだった。

こんなの事でも火災の原因になるから怖いよな・・・

2012年8月29日水曜日

よく漏れるな・・・

C25のセレナ。
MR20DEエンジンのオイルパンはよく漏れがある。
うちでは今まで3台見つけて、保証修理をやってもらった・・・って事は、うちで売ったセレナ全てかw
オイルフィルター交換時にオイルが垂れて、漏れに見える事があるので、交換時はよく洗浄しておかなければいけない。














修理してもらったはいいが、液状パッキンてんこ盛りで大丈夫なのか・・・
液状パッキンはなるべく薄く塗布しないと、後から漏れが発生する事がある。基本的に接合面の接触しきれない部分を埋めればいいので、面精度が出ていれば厚く塗布する必要はない。
プレスのオイルパンは出来れば再使用しない方がいい。剥がす時に歪む恐れがあり、面精度が悪くなる。今回は再使用したらしいが、メーカー(ディーラー?)によってはこの様な修理をする時は新品に替えるところもある。

漏れの初期故障は本当に多いものだ・・・


2012年8月7日火曜日

ホイール再生

トラクター用のホイールの再生を頼まれた。
トラクターのタイヤは高いから、適当に転がればいいので、軽トラのタイヤが使える様にして欲しいとの事。
なんだかめんどくさいな・・・












トラクターホイールはチューブタイヤで、長い事放置(地中に埋まってた?)してあったらしく、腐食がひどい。
リム部分はリベット止めなので、酸素で切ってからリベットを削って分解する。

大分前に薪ストーブを作ろうと、12incの軽トラ用ホールをくりぬいて放置してあったのが転がってたから、これを熔接する事にした。







嵌めてみたら都合よくぴったりだった。
ガスもったいないから手棒か炭酸ガスでやろうかとおもったが、段取りが面倒だったのでTIGで熔接した。













とりあえず中古タイヤを嵌めてみる。
何とか使えそうだ。
でも、軽トラタイヤで使えるんかいな・・・

2012年7月21日土曜日

圧縮ないぞ・・・

平成15年DA62Vエブリィ、走行距離は約14万km。
エンジンの力がなくなって、アイドリングも不安定になっている。
圧縮を測ってみると、1番3番は11.5kgf/cm^2あるが、2番は4.2kgf/cm^2しかない。
K6Aエンジンで3速AT車で高速走行が多かったり、プラグが摩耗したまま使っていたりすると、冷却が厳しい2番シリンダーの排気バルブが損傷する事があるらしい。

縦置きK6Aの中古品は品薄状態で入手できないので、仕方なくエンジンをオーバーホールする事にした。

ヘッドを開けたら、案の定2番シリンダーの排気バルブが1本小さくなっているぞ・・・


こんなに摩耗(?)して頭が小さくなっている。















シートカットできるんだろか・・・?















損傷した排気バルブはこんな状態だった。
よくもまあ、こんなバルブで動いてたもんだw















とりあえず溜まったカーボンやスラッジをきれいに清掃。
サンエスの洗浄剤を使った。お湯を沸かして洗浄剤を溶いて漬け込む。
オイル管理が今一なクルマだったので、スラッジが凄い事になっていた。燃焼室のカーボンも簡単には落ちない・・・
オーバーホールで一番手間だったのは、部品の洗浄だったかもしれないw








シートカットできるか心配だったが、ボーリング屋さんに持っていって相談したら、K6Aはシートカットするとバルブクリアランスが調整できなくなる事があるから、すり合わせだけやった方がいいとの事。
損傷したバルブだけ簡単にシートカットして、後のバルブは自分で摺り合わせた。
実はバルブガイドのがたが少し出ていて、本来ならばガイドとシートの入替えと全バルブ交換をしたいところだが、予算の都合と今後の寿命を考えて、損傷した排気バルブ1本交換とバルブ摺り合わせだけで我慢した。






バルブシートに段付きがあったので、ついでだからリューターで簡単に削り取っておいた。













K6Aエンジンはヘッドを外すにはオイルパンも外さなければならないので、ついでだからピストンを外して洗浄する。
案の定オイルリングはカーボンが固着して、オイルを掻き落とす事が出来なくなってる。
オイル管理が悪くてもオイルが入ってさえいれば意外と摩耗は少ないのだが、カーボンやスラッジが酷く堆積する事になる。
カーボンやスラッジの堆積はオイルギャラリーのつまりにより潤滑不良をおこしたり、オイルリング固着によりオイル消費を多くしたり、シール類を傷つけオイル漏れの原因になったりする。




リング溝のカーボンがなかなか落ちなくて苦労した・・・

















シリンダーとピストンやメタル類は意外と摩耗は無かったが、ピストンリングは合口隙間を測定してみたら規定値ぎりぎりだったので交換する事にした。
オイルリングは使えそうだったが、コンプレッションリング2本とオイルリングで1セットでしか設定がない。
3気筒分となると結構な部品代になる。

なんでも交換してしまえば安心ではあるが、予算の都合もあるのでそうもいかない。
規定値以内ならば出来るだけ使える物はそのまま使う。せっかく当たりが出てる物を、また新たに慣らしをしなければならなくなるしね。



K6Aのバルブは直動式でタペットシムはアウタータイプになってる。冶具を持ってればカムが組んだままでも取り外しが出来るが、そんなものは持ってないので、何回かカムを脱着しながらクリアランス調整をする。
カムチェーンは思ったほど伸びてない様だったが、念のため交換した。テンショナーとスライダーは若干の摩耗はあるものの、大きく摩耗してなかったのでそのまま使った。

オーバーホール後は嘘の様にエンジン音が静かになり力強くもなった。
新車の様とまでは行かないが、これなら車体の寿命まではエンジンはしっかり働いてくれるだろう。
お金をいくらでも掛けていいというのならば、もっと色々やる事もあるが、なかなかそうもいかない。使える物はなるべく使って、必要な物は交換する。その辺のさじ加減は結構難しく面倒でもあるけれど、これがなかなか面白くもあるんだよなw


2012.11.28追記
この記事を取り上げてK6エンジンが欠陥エンジンのごとく言ってる人がいる様だが、それは間違いだ。
2番シリンダの排気バルブ損傷の最大の原因は、プラグを摩耗したまま使っていた事にある。
プラグの火花が飛びにくい状態だと、燃焼が短時間で完了できなくなり、未燃焼ガスが排気バルブを焼く事になる。
確かにある時期のK6エンジンの排気バルブは耐久性が劣ってはいたが、ちゃんと整備されていれば問題ないものだった。
途中で排気バルブは変更されているので、焼損のトラブルは減った様だ。
しかしそれでも整備不良ならば焼損するだろう。
格安を謳った車検専門店などは、プラグの点検なんかしない場合が多いからな。
ましてやユーザー車検しかやった事がなければ、それは持ち主の責任であるw

クルマが欠陥だと言う前に、それはちゃんと整備してあったものなのか?
エンジンオイルだけ交換していればクルマは壊れないと思ってるようじゃしょうがないよw

2012年6月30日土曜日

えらい古いワーゲンが来た

珍しく空冷ビートルがうちにやって来た。
やけに古そうだな・・・と思って見たら、なんとスプリットウィンドだった!!
うちのお客さんが、最近何処かから入手したのだという。1952年製で、60年も経ってるクルマだ。
昨年新規登録したので、最初の車検は3年あるそうだ。

オーバルウインドはたまに走ってるのを見る事はあるが、さすがにスプリットウインドは何回かしか見た事がない。
ましてや間近で見るのはこれがはじめてだw







エンジンは1200ccらしい。
オイル漏れもなく、とてもきれいだ。
排ガス規制もなにもなかった時代の物なので、非常にシンプルだ。
おいらのビートルは92年のメキシコ製で、ドイツで作ってた頃の70年代前半のモデルとほぼ同じだが、基本的構造はこのクルマとまったく変わっていない。
しかし一つひとつの部品は同じものはほとんど(というか全く)ない。それだけ年々改良を加えて作っていた事が伺える。






給油はフロントフードを開けて行う必要がある。
燃料計は付いてなく、バイクみたいに予備タンク切り替え式になってる。容量は30ℓぐらいらしい。
スペアタイヤ前に付いてるのが車載工具。ハゼット製の立派な物が付いている。当時標準で付いてたんだろか?















フロントフードにはウォルスブルグの七宝焼の紋章が付いてる。噂には聞いていたが、実物見たのははじめてだ・・・












シンプルだが結構おしゃれな内装だ。
大衆車のはずだが、作りはなかなか凝ったものになってる。当時のもの作りの気質がうかがい知れる。
電装系は6vのままで、方向指示器は中央のピラーについてる腕木式の所謂「アポロ」が付いている。おまけにシートベルトは当然付いてない。現在の交通事情からするとちょっと不安はあるが、趣味のクルマだから注意して乗ればいいやなw