2017年3月31日金曜日

駄目じゃん・・・w

今回でK6Aエンジンオーバーホールも最終回。
さて最後の難関はこれだ。
EXマニホールドに亀裂が入ってるんだな・・・orz
熔接しようかどうするか。
鋳鉄は熔接しようとしても泡吹いてできないんだよな・・・

ジャンク置き場をあさったら、DA62V用のEXマニホールドが出てきた。
ラッキ~と思ったが、微妙に長さが違う。ちょっと短いみたいだ。
無理くり付ければ多分マフラーがちょっと引っ張られるが、使えない事はなさそうだ・・・



しかしちょっと悔しいので、やるだけやってみた・・・やっぱり駄目だw
前にもやってみた事はあったが、TIGでやっても泡吹いて盛大に火花散って付きゃしない。
18-8系の熔棒使うと熔融池が若干安定するが、冷えると割れてしまった。
やっぱり鋳物の熔接は駄目だな・・・
諦めてDA62VのEXマニ使いましょうw
ウォーターポンプもくっ付けて、エンジンマウントを取り付ける・・・
ミッションと合体~

INマニと補機類くっ付けて・・・
搭載準備よし~



















エンジン乗っかった・・・
長さが微妙に短いEXマニは、無理くり引っ張ってマフラーを付けたらなんとかなったw

エンジンはマウントメンバとミッションで車体にくっ付いてるだけなので、脱着はそんなに難しくないのだが、配管や配線の脱着がちっと面倒。
まあそれでも軽自動車は軽いのでエンジン脱着は楽でいい。




やっとこ完成してエンジンも調子よく回る様になった。
早速試乗してみたら、走り出すとえらいゴロゴロ音がする。
すぐに分かった・・・左のフロントハブが駄目じゃんか・・・orz
四駆のエブリィはハブベアリングだけ交換できるらしいが、二駆はハブAsyy交換になる。ハブ筐体自体がアウターレースになってるみたいだな。

しかしこんな音が出てても平気で乗ってたんだから、エンジン壊しても不思議はないだな。
「坂道登るとオイルランプが点くんだけど」と言ってオイル交換に来るぐらい無頓着だったからなぁ・・・
次のクルマはもうちょっと大切に乗ってくださいね~

2017年3月30日木曜日

盲腸?

バルブクリアランスも調整できたので、さっさと組んでしまおう。
見えなくなってしまう部分だが、きれいになってると気持ちいいw
K6Aエンジンの謎な部分。
オイルポンプの出口に小さなストレーナーの様な物が入ってるのだが・・・
ブロック側のオイルギャラリーに嵌ってるが・・・
その向こう側はカムチェーンカバーで蓋される。
しかしこっち側には油路はなく塞がっている・・・
オイルが流れる構造になってない。
かつては穴があって油路になってたのだろうか?
必要ない様な気もするが、油圧の関係でパッキンとして残してあるのか?
ちなみにアルトの方には付いてなかった。
盲腸みたいなものか・・・?
エブリィ系はエンジンが斜めに搭載されているので、オイルストレーナーが妙に長いだな。

やっとエンジン単体が組み上がった。
逆さだからなんか妙だな・・・
しかしエブリィ系のK6Aエンジンってヘッドカバーからオイルパンまでアルミで出来てて、なんかカッコいいだなw

もうちょっと続く~

2017年3月29日水曜日

一回組み立てて・・・

バルブコンパウンドや光明丹が残らない様にきれいに清掃。

IN側の状態はいいが、EX側はフェースが若干荒れている。
まあこの程度ならまだいい方だな・・・


バルブ組んだ。
12本しかないからまだいいな。
軽のエンジンは楽でいいw

シリンダーブロックと合体。
やっとエンジンらしくなってきた・・・

カムチェーンを取り付ける。
チェーンとスライダーは走行距離が少なかったアルトの物を使った。
ここでバルブクリアランスを測定。
K6Aのバルブクリアランスは、INは冷間で0.18~0.23㎜が規定値だが、仕様によってEXはINと同じだったり、0.30~0.35㎜の場合がある様だ。
サービスマニュアルだとこのエブリィはEX0.30~0.35のはずなのだが、測定した値からして、EXはINと同じ値だったみたいだ。
どうするか迷ったが、INと同じで組む事にした。
3ヵ所だけシムを交換すればよさそうだ。
特殊工具があればカムを外さずシムの交換ができるが、そんなの持ってない・・・orz
チェーンとカムを外して交換するのさw
手持ちのシムで間に合ったので助かった。

もうちょっと続く~

2017年3月28日火曜日

回る~

クランクとシリンダーブロックも洗浄して組立にかかる。
クランクとメタルはアルトの物をそのまま使った。一ヵ所だけメタルを交換すればエブリィのブロックに組めた。
念のためプラスチゲージでクリアランスを確認した。
こんなの使うのも久しぶりだったな・・・




クランク組み込み完了。
くるくるとスムースに回ってくれるのが嬉しいw
アルトのピストンを3本そのまま使う事にした。
走行距離が少なかったのでピストンリングもそのまま使った。
あえて交換しても馴染むまでにシリンダを余計に摩耗させる方が怖い。

なんとなく形になってきた。
何とかなりそうだな・・・

まだ続く~

2017年3月27日月曜日

きれいにして

走行距離が少ないアルトのヘッドを使おうかと当初は思ったが、一時期野外に放置されていてポートに水が溜まってバルブがさび付いてしまっていた・・・orz
まあエブリィの物も走行距離の割には悪くはなかったからまあいいかw

この時代のK6AのヘッドはVVT付きの物とそうでない物の2種類に分かれる様で、大抵流用が効きそうだ。
カムはVVT用、ターボ用、NA用の3種類に分かれるみたい。
エブリィもアルトもカムプロフィールは同じ様だ。
洗浄の前にポートの段差を削っておいた。
スズキはバイク屋さんの割には、この辺の作りがあまりよくない・・・
バルブのカーボン落としがえらい大変なんだよな・・・
電気ドリルにかまして、研磨布で削り落とす。
バルブ自体は焼きが入って硬いので、この程度の研磨布で磨いてしまってもバルブ自体は削れたりしない。

ヘッドとバルブの洗浄が終わったら、バルブの磨り合わせ。

エンジンのオーバーホールで一番手間がかかるのが部品の洗浄だ。
組んでしまえば見えなくなってしまう部分だが、できるだけきれいにしてやって組みたい。

当りのチェック。
ちっと広いけど、まあいいか・・・
できればシートをカットしてバルブフェースも修正したいところだ。
金掛けれればいいんだが、そうもいかない。
残りの寿命を全うしてくれればいい。

まだ続く~

2017年3月24日金曜日

使えるか?

 結局エンジンの中身があんな状態だったので、まともに直していたらとんでもなくお金がかかる。距離も結構いってたので、お客さんは乗り換える事になった。
しかしせっかくここまでバラしたし、車検も1年近く残ってるので、うちで貰って無理くり直してみる事にした。
工場の片隅からHA23Sのアルトから外しておいたK6Aエンジンを引っぱり出してきた。
エンジンマウントの関係でFF系とFR系でクランクケースの形状が違うので、そのまま流用する事は出来ない。

 とりあえずアルトのエンジンをバラしてみた。
確か2万㎞ちょっとしか走ってなかったはずだが、結構カーボンは付着してるね・・・
ピストンやコンロッドの形状はエブリィと全く同じだな。
クランクも全く同じだ。とりあえずコンロッドとクランクは使えそうだ。

サービスマニュアルを見るとK6Aのクランクシャフトは、NA用が鋳鉄製でターボ用が鋼製なんだそうだ。
保守用部品は鋼製で統一されてるらしい。


刻印されてる寸法識別の数字を見ると、一ヵ所だけメタルを変えればエブリィのクランクケースにアルトのクランクが付く事が分かった。
どうせならシリンダをボーリングしてオーバーサイズのピストンを入れようと思ったが、K6Aのオーバーサイズピストンは廃版になってしまったそうだ。
社外ではターボ車用ならあるのだが、NA用ってのはないみたいだ・・・orz

ピストンの寸法識別番号は都合よくアルトのものが同じだったので、ピストンもそのまま流用する事にした。
しかし当りが強くてクロスハッチが消えてしまった2番シリンダは、そのまま使うには気が引ける・・・
やらないよりはましだろうと、ホーニングの工具を買ってきた。フレックスホーンは高いので、これで我慢w

付いてる砥石はちっと粗すぎるので、耐水ペーパーの600番を張り付ける。

こんなんでいけるか?
 2番シリンダーはこんな感じになっていた。

電動ハンドドリルを使って、ざっくりホーニングした。
ペーパーの600番なら余程研磨しないかぎり寸法変化はしない。
厳密にはクロスハッチの角度とか目の深さとかあろうが、基本油溜まりができればいい。

また続く~

2017年3月23日木曜日

えらい音で・・・

ちょっと前になるがK6Aエンジンをオーバーホールしたので、 その事でも書いてみる。ちっと長いので、何回に分けて書くつもり。

ある日お客さんがえらい音をたてながらやって来た。
14万㎞程走った平成21年のDA64Vエブリィ。
バルブを叩く様な音だが、調べるとどうもクランクケースから出ている。
こりゃメタルが駄目になってるっぽいぞ・・・

 FRの軽のエンジンは簡単に下ろせてバラせるのがいいw
オイルパン剝ぐってみた。
なんじゃこりゃ~

ピストンスカートの破片も出てきたぞ・・・

2番のコンロッドメタルが完全に無くなってる!
おそらくクランクのオイルギャラリーが詰まってメタルが 焼き付いて粉になってしまったのだろう。
しかしこんなガタガタ状態でよくエンジン回ってたなw
オイル管理の悪いお客さんだったので仕方がないか・・・
そういや以前もこんな事があっただな。
その時はクランクケース突き破ってたっけなw
とりあえず全部バラしてみよう。
それ程スラッジは堆積してないね。

まあ距離相応かな。
 2番シリンダはピストン割れて無理くり回ってたからシリンダの側壁の当たりがきつくて、クロスハッチは消えてしまってる・・・
燃焼室もカーボン溜まってはいるが、それほど悪い状態ではなさそうだ。

年に一回ぐらいしかエンジンのオーバーホールなんてやらないけど、クランクまでバラしたのは久しぶりだな・・・

クランクは使い物にならんだな・・・

2番のピストンとコンロッドも完全に駄目だ。
しかしよくこんな状態で走って来たよな。途中でロックしなくてよかったw

さてどうしたものか・・・
続く~