2017年7月20日木曜日

見事な切れ方

前回の車検から二年ぶりにご来店のお客さん。車検でお預かり。
エンジン掛け初めにベルトが鳴るから見といてとの事。
見たら輪切りになってるじゃん・・・


しかしここまで見事な輪切りは初めて見たw
リブの谷間が全部切れてる。
リブベルトはブチっと切れてしまう事は少ないが、摩耗して輪切りになってしまう事が多い。
キュルキュル音が出始めると、滑って摩耗が促進される。
山と谷が痩せたり、表面のゴムが硬化すると滑りやすくなる。
しかしよくこれで走ってたもんだな・・・音が出たときは早めにご来店ください~

2017年7月19日水曜日

流用できる?

エンジン再生して代車として使ってるエブリィのエアコンが効かなくなった。
エアコン入れ始めは効いているが、しばらく走ってると効かなくなる。
よくよく調べると、熱くなるとマグネットクラッチが切れてしまう様だ。
最初はサーマルスイッチを疑ったが、電圧と抵抗を確認してみると、クラッチコイルが駄目になってた。
クラッチコイルだけ部品で出るのかと思ったら、クラッチAssyになってしまい、部品代も17000円もする・・・
どうしたものかと考えてたら、HA23Sのアルトから外したコンプレッサーがあるのを思い出した。
アルトのはプーリがVベルトなのに対し、エブリィはリブベルトだ。コンプレッサーも大まかな形状は似ているが、微妙に違うみたいだ。
こりゃ駄目かいな?と思いつつマグネットクラッチを外してコイルを見比べたら、両方ともほとんど同じ形状だった。
エブリィはサーマルスイッチとコイルは一体だったので、線を切ってサーマルスイッチはそのままで、アルトのコイルを組んでみた。
問題なく作動した。ラッキーw~
厳密に言えばあまりいい事ではないのかもしれないが、スズキのこの辺の部品って結構流用が効くみたいだ。
そういえばこの前はエアコンの効かなくなったJA22WのジムニーにHA23Sのアルトのコンプレッサーをそのまま取り付けて直した事があった。
取っておいた部品も意外と役に立つもんだw

2017年6月16日金曜日

やっとこ完成~

さっさと組み立てたいのだが、なかなかそうもいかない・・・
EXマニの遮熱版取り付けるボルトが2本折れていた。遮熱版はボルト1本で留まってた。
多分タービン交換した時に固着してて折っちゃったんだな・・・
そのまま1本のボルトだけで留めて組むのも何だから、折れたボルトを抜き取ってみる事にした。
ドリルでもんで・・・

タップ立ててネジ穴なんとか再生できたw

エンジン単体に先ずは排気系の部品とウォーターポンプをくっ付ける。
エンジン下側になる部分の部品を組まないとエンジンマウントが付かないんだな。
エンジンマウントくっ付けて、ついででクラッチも組み込む。
ターボとクラッチは交換してあったから、これから使ってく上では安心ではあるね。


念のためサーモスタットとラジエターキャップは交換する事にした。
エブリィにはラジエターキャップが二か所付いていて、エンジン側のサーモスタットハウジング上にはこんな形のキャップが付いてる。
右が交換前の物だが、この形式のキャップは負圧弁が樹脂製で、年数経ってると劣化して折れちゃう事がある。
折れちゃうとラジエターが加圧できなくなって、液を吹いてオーバーヒートしちゃう。
左が新しいキャップだが、弁の形状が変わってる様だな・・・

オルタネータのベルトはひび割れだらけだったので、ベルトは2本とも換える事にしたが、オルタネータのベルトのテンショナもグリスが切れていたので交換した。
この手のテンショナやアイドラはグリス封入のベアリングで出来ているが、10万㎞ちょっとするとグリスが切れてカラカラ回る様になってしまう。
そのまま使ってると焼き付いてベルトが切れてしまう事がある。

INマニとオルタネータ付けて補機類はあらかた組み込めた。

ミッションくっ付ける。
MTだとクラッチディスクのスプラインにシャフトを通すのが厄介で、ATよりちょっとばかし手間かかるだな・・・

いよいよ車体と合体~
縦置きエンジンはFFの横置きよりかやりやすくていいね。

配線と配管を接続してやっとこ完成。
配線や配管は順番に段取りよくやらないと、後で取り回しの辻褄合わなくなっちゃう事がよくある。エンジン脱着で一番手間かかる部分だよな・・・

修理後の圧縮は3気筒とも約12kgf/cm^2になった。
エンジン音も静かで回転も滑らかだ。
多分数馬力上がった感じがする。これならまだ十分使えるだろう。
しかし当初の目論見より交換が必要な部品が増えて、ちっと費用が掛かってしまった・・・

走ってる距離や年数的にも、普通はオーバーホールするなんて事はしないのかもしれない。
しかしこの手の軽バン系のクルマは、程度のいいものって案外高い。
ちっとお金は掛かってもオーバーホールしてみるのも手だと思う。
本音を言うとえらい手間掛かるんで、商売としてはあまりやりたくないんだけど・・・でも面白いからまあいいかw

2017年6月9日金曜日

組んでバラして・・・

 シム2個発注して、残りは手持ちのシムでなんとかなりそう。

 一回バラしてシムを交換。


 これで出来上がりかと思ったら、2か所今一な値・・・しゃあないけどまたバラすw
やっとこ組み上がった・・・

カムチェーンカバー、ヘッドカバー、オイルパンと組み立てる。
ヘッドカバー洗うのが大変だった。ブローバイの通路が分解できないから面倒なんだな・・・


 閉じてしまえばもう見れない・・・


やっとエンジン単体組み上がった・・・

2017年6月7日水曜日

来た・・・

 ヘッドガスケット来た~

ヘッドとブロック合体~

 バルブクリアランス調整シムの厚さを測定しておく。

カム組んでクリアランス測定した。
全体にクリアランス小さめになってた。
手持ちのシムで調整できるか・・・?

2017年6月6日火曜日

忘れない様に・・・

ヘッドの洗浄して、ついでだからポートの段差も削っておいた。

排気バルブは左が新品。
ちっと分かりにくいがフェースは荒れて段差ができてる。
新品のバルブの「H」刻印は何だろか・・・改良品の印?


摺り合わせた後に当りを確認。
交換した排気バルブを除けば、吸気バルブ及び吸排気のバルブシートの状態はよかった。
しかしスズキのK6エンジンにありがちな、バルブガイドのガタはちょっと大きくなっていた。距離相応なところもあるが、まあ実用には差支えない。

バルブ組み込む。
ステムシールを嵌める時にスプリングシートを入れ忘れない様に・・・以前に忘れて何個かステムシールを無駄にした事があるw






ヘッド出来上がり~
ポートからエアガンで吹いて密着を確認したら、概ね吸排気とも漏れはなくなっていた。
分解前に見たときはブクブク漏れ放題だったw

 2番のピストンは交換して、リングとコンロッドメタルは3気筒とも交換。

 シリンダにピストン組み込む。

腰下も組めた。
ヘッドと合体と行きたかったが、ヘッドガスケットだけ注文忘れていた・・・orz
他にも発注し忘れなければいいが・・・

2017年6月3日土曜日

理想と現実・・・

洗浄剤に着けてカーボン落とす。
この作業が一番手間掛かるだな・・・


2番シリンダどうするか・・・
傷は沢山付いてるが、よく見るとクロスハッチは残ってる。
偏摩耗はしてないな・・・

今回もこれが登場。
また使うとは思わなかった・・・買ってよかったw
付属の砥石ではちっと粗いので、耐水ペーパーの600番を貼り付ける。














ホーニングした。
傷は残ってるが、とりあえずこれで行ってみよう。多少オイル消費があるかもしれないが、修理前よりはいいだろう。

理想から言ってしまえば駄目なのかもしれないが、現実としてはこんな状態でもちゃんと動く。
お金をいくら掛けてもいいというなら、もっといい方法もあるが、そうもいかない。
クルマの現状とこれからの使われ方を勘案しながら修理しなければいけない。この辺りの事はいつも悩みながら作業している・・・
クランクケースは今回はバラさない。
これの分解組立は結構手間かかるし、今回の作業では必要ないから。
その代りキャブクリーナーとパーツクリーナーを使って可能な限りカーボンを落としておいた。














2番のピストンは交換して、ピストンリングは3気筒とも新品にする。
コンロッドメタルは2番だけ換えるか?と思ったが、念のため3気筒とも交換する事にした。

しかし2番のピストンはよく回ってたもんだな・・・
1stのコンプレッションリングは溝が潰れて完全に固着している。
2ndも回らなくなっている。
圧縮がやや低かったのはリングが固着していたからかもしれない。

アルミのピストンって冶金学的にはかなり厳しい使われ方をしているそうだ。
アルミの融点は大体600℃ちょっとだが、作動中のピストンヘッド表面は400℃ちょっとまで上がる。
熔けるまでは200℃程はあるけれど、常温から比べればかなり柔らかくなっているだろう。過熱するのはヘッド表面だけとはいえ、そんな状態で使われてるってのが興味深い。
材料としての条件は厳しいが、とりあえず使えるからいいやという感じらしい。
全てが計算ずくで物は出来ている訳でもないんだな・・・

2017年6月2日金曜日

開けてみた・・・

作業台に乗っかったので、先ずはオイルパンを引っぺがす。
ストレーナーを外せば材木の上に乗っかる。
こういう仕事が多いならエンジンスタンドが欲しいな・・・
ヘッドカバーを外す。
結構スラッジがこびり付いているが、えらい溜まってるって訳でもない。

分解する前にバルブクリアランスを測定した。
INは0.18~0.21mm、EXは0.22~0.31mmだった。
INはほぼ基準値内だが、EXは基準が0.30~0.35mmであるので、全体にクリアランスが小さくなってしまってる。
とくに2番の2本は0.22mmと0.23mmで、かなり隙間が小さい・・・

カムチェーンを引っぺがす。
おそらくそれなりにオイル交換はしていたとは思われるが、ちっと交換サイクルが長かったんじゃなかろうか・・・

カムジャーナルちっとかじり気味だね・・・

ヘッド外れた。
見たとこ距離相応のカーボンの堆積だ。
心配だった排気バルブは摩耗や欠けは見られないが・・・よくよく見ると案の定2番が二本とも沈んでいる・・・

クランクとピストンは軽く回る。
でも2番のシリンダー壁が妙に傷ついてるだな・・・











ピストン外れた。
1番3番は距離相応な状態だったが、2番のピストンはヘッドの一部が溶けかかってる・・・
1stのコンプレッションリングは固着していた。

それに2番のコンロッドメタルだけ妙に傷が多い・・・

1番と3番のシリンダー壁は、まあ距離相応なんだけど・・・

2番は抱き着き寸前だったみたい・・・
このまま使ってたら近いうち焼き付いていたかもしれない。
おそらくプラグの摩耗で排気温度が上がって、ピストンヘッドが溶けてかじっちゃったんだろう。
排気バルブが沈んでるのも、排気温度上昇が原因だと思う。

ホーニングでいけるか・・・?



バルブ外した。
思ったほどバルブシートの状態は悪くなさそうだ。

吸気バルブは状態はよかったが、やっぱり排気バルブは状態が悪い。












やるだけやってみようと思い、とりあえず磨いてみた。
ハンドドリルに咥えて金ブラシや研磨布を使って付着物を地道に落とす・・・
やってみたけど排気バルブはフェースが荒れちゃって駄目だな・・・

バルブクリアランスが小さくなってたのはフェースが摩耗してたからなんだな。
バルブの冷却はフェースとステムからヘッド側に熱が逃げる様になっているが、フェースが摩耗して密着が悪くなると余計に冷却がきびしくなる。
高熱に晒されたためフェースが摩耗してきたのだろうが、結局悪循環で摩耗が促進されちゃうんだな。



吸気バルブはきれいなもんだ。

とりあえず2番のピストンと排気バルブ全部駄目な事が分かった。
さてどうするか・・・