2010年8月30日月曜日

どんなグリスを使う?

スライドピンタイプのブレーキキャリパーの場合、大抵のクルマは外側のパッドが早く減る。
ブレーキメーカーの技術者に聞いたが、原理的には内側(ピストン側)のパッドの方が、摩耗量が多くなるとの事。このため残量センサーのピンは、大抵内側のパッドに付いている。しかし実際には原理通りにはいかない様だ。
パッドの片減りの原因は、大体がスライドピンの固着による場合が多い。定期的に中のグリスを入れ替えた方がいい。
スライドピンへの給脂なんて、普通はキャリパーのOHをする以外では、やる工場なんてあまりないのかもしれない。(キャリパーのOHすらやらんかw)
うちではキャリパーを外した際には給脂する様にしている。
この部分に使うグリスは日本グリース製の「ニグルーブRM」がよい。
以前は色々なグリスを試してみたが、なかなかいい物が見つからなかった。たまたま行った曙ブレーキの技術講習会で、スライドピンにはどんなグリスを使ったらよいかと聞いたところ、「シリコン系のグリスはカジリが発生しやすいのでよくない。ニグルーブRMというグリスがいい」と教えてくれた。後で知ったが、ホンダ車ではこの部分に使うグリスとしてニグルーブRMが指定されていた。
あまり売れている商品ではないのだろう。メーカーから問屋を紹介してもらって、そこから取引のある部品商を探すのに苦労した。
在庫がなくなりかけたので久しぶりに発注したら、部品商が「こんなのうちで扱ってたっけ?」だって。
そんなに売れてないんかw

2010年8月21日土曜日

水が漏れるぞ~

ダイハツの初代ムーヴやその系統(EFエンジン搭載のFF車)には、ヒーターの配管に樹脂製の分岐が使われている。
古くなると劣化して砕けて、ここからラジエター液が漏れて、オーバーヒートを起こす事がある。
この部分はちょっと奥に付いているので、交換するのが結構面倒だw
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
対策品は鉄製になってる。
軽規格が拡幅した後(98年10月以降)もしばらく樹脂製だったが、拡幅後の車種はサービスキャンペーンで無償交換の対象になっている。
拡幅前のはどうなんだと思ったら、何故か対象にはなっていないとの事。初代ムーヴなんかの方がやばいんじゃない?ってディーラーのサービスに聞いたら、「そうなんですよね・・・」って苦笑いしてたw
 
軽トラのハイゼットの一部も、ラジエターの樹脂部品のサービスキャンペーンも出てるらしい。これらは何故かメーカーHPには発表されてない。なんでだろ~w

2010年8月5日木曜日

ちょっとした物が原因で・・・

スロットルバルブのワイヤーには、防水のために画の様にゴムのキャップが付いている。
稀に古くなったクルマで、この部分が変質して生ゴムの様になっているものがある。
 
あるクルマを点検していたら、この部分がベトベトに溶けてガムの様になってたのがあった。ワイヤーに巻き込んだら危ないなぁと思いつつ、きれいに拭き取っておいた。
後でお客さんと何気に話をしていたら、「以前高速を走ってて、アクセルが戻らなくなった事がある」と言っていた。もしかして冬の寒い日じゃなかった?と聞いたら、「そうだ」との事。
おそらくガム状になったキャップを巻き込んで、寒さで硬くなりワイヤーが戻らなくなったのだろう。
見落としやすい部分であるので、十分注意する必要があるな・・・

2010年8月3日火曜日

きれいに洗おう

最近の乗用車には少なくなったが、貨物や一部のFRの小型車には、まだハブベアリングのグリスを定期交換の必要な車種はある。
ベアリングのグリスを抜き取るのは面倒な作業で、新しいグリスを押し込んで古いグリスを押し出す様な冶具が売ってたりするが、完全に押し出す事は不可能だ。
こんな時、メガネ用の超音波洗浄器を使うと、簡単にきれいに洗う事が出来る。
本当はこんな使い方はよくないのだろうが、灯油を洗浄液として使ってるw
シナ製の安物だが意外と便利だ。贅沢言えば、もうちょっと大きい物が欲しいもんだw