2017年3月24日金曜日

使えるか?

 結局エンジンの中身があんな状態だったので、まともに直していたらとんでもなくお金がかかる。距離も結構いってたので、お客さんは乗り換える事になった。
しかしせっかくここまでバラしたし、車検も1年近く残ってるので、うちで貰って無理くり直してみる事にした。
工場の片隅からHA23Sのアルトから外しておいたK6Aエンジンを引っぱり出してきた。
エンジンマウントの関係でFF系とFR系でクランクケースの形状が違うので、そのまま流用する事は出来ない。

 とりあえずアルトのエンジンをバラしてみた。
確か2万㎞ちょっとしか走ってなかったはずだが、結構カーボンは付着してるね・・・
ピストンやコンロッドの形状はエブリィと全く同じだな。
クランクも全く同じだ。とりあえずコンロッドとクランクは使えそうだ。

サービスマニュアルを見るとK6Aのクランクシャフトは、NA用が鋳鉄製でターボ用が鋼製なんだそうだ。
保守用部品は鋼製で統一されてるらしい。


刻印されてる寸法識別の数字を見ると、一ヵ所だけメタルを変えればエブリィのクランクケースにアルトのクランクが付く事が分かった。
どうせならシリンダをボーリングしてオーバーサイズのピストンを入れようと思ったが、K6Aのオーバーサイズピストンは廃版になってしまったそうだ。
社外ではターボ車用ならあるのだが、NA用ってのはないみたいだ・・・orz

ピストンの寸法識別番号は都合よくアルトのものが同じだったので、ピストンもそのまま流用する事にした。
しかし当りが強くてクロスハッチが消えてしまった2番シリンダは、そのまま使うには気が引ける・・・
やらないよりはましだろうと、ホーニングの工具を買ってきた。フレックスホーンは高いので、これで我慢w

付いてる砥石はちっと粗すぎるので、耐水ペーパーの600番を張り付ける。

こんなんでいけるか?
 2番シリンダーはこんな感じになっていた。

電動ハンドドリルを使って、ざっくりホーニングした。
ペーパーの600番なら余程研磨しないかぎり寸法変化はしない。
厳密にはクロスハッチの角度とか目の深さとかあろうが、基本油溜まりができればいい。

また続く~

2017年3月23日木曜日

えらい音で・・・

ちょっと前になるがK6Aエンジンをオーバーホールしたので、 その事でも書いてみる。ちっと長いので、何回に分けて書くつもり。

ある日お客さんがえらい音をたてながらやって来た。
14万㎞程走った平成21年のDA64Vエブリィ。
バルブを叩く様な音だが、調べるとどうもクランクケースから出ている。
こりゃメタルが駄目になってるっぽいぞ・・・

 FRの軽のエンジンは簡単に下ろせてバラせるのがいいw
オイルパン剝ぐってみた。
なんじゃこりゃ~

ピストンスカートの破片も出てきたぞ・・・

2番のコンロッドメタルが完全に無くなってる!
おそらくクランクのオイルギャラリーが詰まってメタルが 焼き付いて粉になってしまったのだろう。
しかしこんなガタガタ状態でよくエンジン回ってたなw
オイル管理の悪いお客さんだったので仕方がないか・・・
そういや以前もこんな事があっただな。
その時はクランクケース突き破ってたっけなw
とりあえず全部バラしてみよう。
それ程スラッジは堆積してないね。

まあ距離相応かな。
 2番シリンダはピストン割れて無理くり回ってたからシリンダの側壁の当たりがきつくて、クロスハッチは消えてしまってる・・・
燃焼室もカーボン溜まってはいるが、それほど悪い状態ではなさそうだ。

年に一回ぐらいしかエンジンのオーバーホールなんてやらないけど、クランクまでバラしたのは久しぶりだな・・・

クランクは使い物にならんだな・・・

2番のピストンとコンロッドも完全に駄目だ。
しかしよくこんな状態で走って来たよな。途中でロックしなくてよかったw

さてどうしたものか・・・
続く~

2016年10月11日火曜日

糞詰まり・・・

 平成18年のNKR81のエルフ。走行距離は29万㎞。
DPDランプが頻繁に点灯して、手動再生しても駄目らしい。
とりあえず診断機を使ってDPDの強制燃焼をやってみたが、差圧が再生前が0.9kPaあったのが再生後は0.7kPaになった。
しかしこれでも差圧は高すぎるらしい・・・
しょうがないのでDPDを分解清掃する事にした。
分解してみた。
前側に酸化触媒があり、その後ろにDPD本体のフィルターが付いてる。
見たところ思ったほどカーボンの付着がない。
エアーで吹いてみると、酸化触媒はほとんど詰まりはないが、DPD本体の方は煤が結構出てきて、やっぱり通りが悪くなってるみたいだ。

 最初エアーと流水でやっていたが、埒が明かないのでスチームでやってみた。
DPD自体は結局のところセラミックで出来た吸着フィルターなので、スチームの高圧かけても大丈夫みたいだ。
スチームとエアーの両方を交互にやって行ったら、少しづつ通りがよくなってきた。
何やら金魚の糞状に赤っぽい物体がニョロニョロと出てきた。
こんなのが大量に出てきた。
多分オイルに入ってる添加剤の灰なんじゃなかろうか。
一応オイルはDH-2規格のオイルを使っていたが、ローアッシュとはいえ完全に灰分がない訳じゃないから、距離を走ってると詰まってくるのかもしれない。
パッキンセットってのが設定されてて、これを使えばDPDの脱着と分解組立に必要な部品は全てそろう。
DPD本体のボルトとナットは再使用不可部品になってるが、どうせ錆びてて再使用できないw
差圧パイプの入力側は詰まっていたので交換した。ちまちまカーボンを落とすのも面倒だし・・・
出力側はDPDを出たあとなので、そんなにカーボンが詰まる事もない様だ。

洗浄後に差圧を確認すると0.1kPa程度まで下がった。やっぱり詰まってたんだな。
DPDは構造や原理的にも、ある程度定期的に分解清掃が必要なものの様だ。
めんどくせえけどしょうがねえな・・・

2016年9月26日月曜日

手探りで・・・

1YAZJの平成20年ニュービートル。走行距離は4万㎞ほど。
冠水してる道路を走ったらエンジンチェックランプが点灯しだしたとの事。
診断機で見ると「17887 P1479 ブレーキブーストバキュームシステム機械的異常」と出る。
何だろか?とファイネスでサービスマニュアルを探すが、残念ながら見当たらない。
色々ぐぐってるとどうやらこんなシステムらしい。
http://www.volkspage.net/technik/ssp/ssp/SSP_257.pdf
マスターバックの負圧はインマニ以外にもバキュームポンプが付いていて、これで負圧を発生させているらしい。
何処にバキュームポンプがあるのかと、マスターバックから配管をたどっていったら、エンジンの下の方に付いていた。
本体を外してみた。
何でこんなものが必要なんだろか?
一応インマニの負圧だけでもブレーキの倍力作用は十分効いている。
何かの条件の時に負圧が足りなくなるのを補うのか・・・?

確認のため分解してみた。
ポンプのベーンが砕けてる・・・
ベーンはニアネットシェイプの粉末冶金で出来てるみたいだ。この形状だと脆そうだな・・・
中に水が入った様な形跡がある。
冠水した道を走って水を吸ったか?
これじゃ壊れても仕方がないか・・・



















左が今回取った新品部品。
形状は同じだが、微妙に変更があるらしい。
交換してダイアグ消去しようとしたら、ダイアグが消えない・・・
何でだろ?・・・とよくよく考えたら電源のヒューズが飛んでるらしい。
ヒューズボックスを散々探したが、該当するヒューズがない。
散々探したらハンドルの下にヒューズが付いてるのを見つけた。
二つ15Aのヒューズが付いてるうちの一つが切れていた。
交換してダイアグを消去したら完治した。
回路図やマニュアルないとめんどくせえな~

2016年8月22日月曜日

これも消耗品?




 平成19年VWE25キャラバン。走行距離は22万km。
ベルトから音が出ている。
ファンベルト一本でオートテンションのタイプだ。
見るとベルトの張りがなく、ゆるゆる状態だった。
オートテンショナーを外してみたら、ダンパーが砕けていた・・・
まあ距離的にも仕方がないか?w
オートテンショナーとアイドラプーリーとファンベルトを交換。
プーリーもグリスが切れてるので交換するのがよかろう・・・













それと別件だがエアコンが効かなくなってた。
こっちはエアコンコントローラーのブロアースイッチが焼損していた。火事になりそうだったな・・・



 電流容量がちっと厳しいんじゃないのか?





















コントローラーは交換になるが、コネクターの部分は部品設定がなく、取るとするとワイヤーハーネスごとになる。
それだととんでもない事になるので、無理くり修理してみた。
平型端子がそのまま使えそうなので、これを使って直した。
焼けたままのコネクターよりはましだろう。

機械物だからある程度部品の劣化による故障は仕方がないが、耐久性にちっと難があったんじゃなかろうか・・・

2016年8月5日金曜日

やるだけやってみよう

L350Sのタント。平成17年の走行距離は12万㎞。
オートエアコンの風向調整が効かなくなってる。
アクチュエーターが駄目になったか?と思って外してみたら、 それにつながるシャフトが砕けてた・・・
樹脂製のシャフトはそのまま風向調整のフラップになっていて、これを交換するにはエアコンユニットを引っぺがさなければいけない。
工数だけでもえらい事になるし、そもそもフラップの部分が部品として出るのかも怪しい。
 年数や距離的にも、そんなに金掛けて直すのも何だしな・・・
しょうがないから無理くり修理してみる。やるだけやってみようw
先ずはステンレス線で補強する。
エポキシ接着剤で回りを固める。
とりあえずこれで動く様にはなった。
必要以上に風向調整をしない様にしてもらって、このまま使ってもらった方がよかろう・・・

2016年8月4日木曜日

半分死んでる?

 平成15年のHM2のバモス。走行距離は約14万㎞。
加速時にエンジン回転が3000~4000rpm辺りで息継ぎする。
ネットで見るとウエストゲートバルブが固着すると似た様な症状になるらしい。
確認してみると、ちょっと動きが硬い気がするが、手で強く押すとちゃんと動く様だ。
試しにダイアフラムの配管を外してみるが、症状は出ている。
それでもターボの辺りが気になるので、インタークーラーの配管を外してNA仕様?にしてみるが、これでも症状が出る・・・って事はターボは関係ないなw
どうも症状は失火している感じなので、イグニッションを疑ってみる。
プラグは問題なかったので、コイルをたまたま持ってたエブリィ用の中古を付けてみた。ハイテンションコードと適当なコネクターを使って無理くり配線すると使える。イグニッションのピン配置は同じだったw
しかしこれでも症状が出る。
何だろか???・・・と散々悩んだ挙句、しょうがないのでECUの入出力の信号をアナログオシロスコープで観察してみた。停車時でもアクセル吹かすと症状がたまに出るので見る事ができた。

見ていくと、どうもクランク角センサーが怪しい。症状が出る時はノイズが乗る感じで、信号が歯抜けする。

20MHzのアナログなのでしかとは分からない。ストレージオシロが欲しいところだw
とりあえずクランク角センサーを外してみようとしたら、根元からもげて取れた・・・




 HM2のバモスは4駆でエンジンが縦置きになっている。クランク角センサーはエンジンマウントのステーに刺さる様に付いている。
鋳鉄のステーは錆が酷く、クランク角センサーは外筒にひび割れができていた様だ。
内部は若干の腐食が見られる。

クランク角センサーを交換したら症状はなくなった。
通常クランク角センサーの不具合って、エンジン始動できなかったり、温まると途中でエンストするといった事が多いが、今回の様な壊れ方は珍しい。
多分チップ部品のコンデンサーが割れてるかして、ある回転数の時にノイズを拾っていたんじゃなかろうか。
そういえばホンダのダイアグの項目には「クランク角センサーノイズ」って項目があるのを思い出した。
このバモスにはないが、初代のフィットなんかでよく出てくる。
ホンダがどういった制御をしているか分からないが、クランク角センサーには場合によってノイズが乗って不具合が出やすいって事なんじゃなかろうか。
最近のクランク角センサーはクランク角だけでなく角速度も測定するから回路も複雑なんだろうな。

この修理のあとに、同じお客さんが持っていたHH5のアクティバン(平成15年11万㎞)もクランク角センサーを交換した。
こっちは加速時6000rpm付近で息継ぎしてた。大分前から症状があったが、散々調べても分からなかったのと高回転域での症状だったので、通常の使い方では問題なかろうとそのまま使ってもらってた。
結局これも同じ状態だったみたいだ。ただしこちらはエンジン横置きで、クランク角センサーはタイミングベルトカバーに突き刺さってる構造になってる。クランク角センサーの外観は全く問題なく、分解して中を確認してみたが、とくに目視では問題は見られなかった。
アクティバモス系ではクランク角センサー不具合による、加速時息継ぎのトラブルは結構多いのかもしれないな・・・