2015年7月16日木曜日

完璧でない

ある3t車のフロントハブ。
フロントにかぎらないが、この手の構造はほとんどの場合、内側のオイルシール側のグリスが汚れている。
おそらくシールから入った塵によってグリスが汚れるのだと思う。
トラックにかぎらず、この手の構造のハブは、クルマの大小に関わらずこの傾向がある。
オイルシールの類が完全に塵や水の侵入を防ぐものでないのだろう。

こういった物の中で、ショックアブソバーはもっとも厳しい使われ方なのかもしれない。
外部に露出したロッドが、シールを介してシリンダー内に出入りする。
ロッドの表面に付着した細かい汚れは、さすがにシールでは完全に落とすことはできない。
ダンパーオイルの劣化の最大の原因は、侵入した汚れによるものとだと思う。
これはバイクのフロントフォークをOHしていてよく思った。

昔の4駆や今でもジムニーに使われてるフロントハブの構造も、よくよく考えると凄い作りだ。
球面状のジョイントの周りに、大きなオイルシールを被せてハブのシールとしているが、あれも球面状のジョイントに付着した汚れは完全に落とされず、ハブの中に入ってしまう。
長い事OHしなかったりすると、中のグリスはドロドロになるし、酷いとキングピンのベアリングが錆びてガタが出てしまう事もある。

シールといえば、ブレーキのキャリパーなんかもダストシールって完全なものでない。
長年使ってると微妙に侵入した水や塵で、シリンダーは汚れてくる。
ゴムの張力で押さえてるだけなので仕方がない。
だからパッド交換の時はキャリパーもOHすべきだ。

完璧なものでないけど、コストとの兼ね合いでとりあえず使えてる物って意外と多い。
本質を見極めて適切なメンテナンスをしていけばいいのだと思う。
使いっぱなしでいい物なんてない・・・


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