日産リーフの技術研修会があって、ちょっとだけ試乗した。
会場の敷地内を一回りしかできなかったが、なかなか面白かった。
アクセルべた踏みで加速させると、僅かにホイールスピンして強力に押し出される。車体は2ℓクラスで車重は1.5tちょっともあるが、加速感は3ℓクラスのクルマの様なトルクフルである。エンジンの回転が上がっていく音がない分、おとなしく感じてしまうが実に強力だ。さすがモーターといった感じか。
電源off時にはブレーキペダルがスカスカで床まで抜けてしまう。おそらく油圧の回路はペダルには直接接続されていないのだろう。急減速を試みてみたが、ペダルの感触はまさに普通のクルマ?と変わらなかった。この辺りの味付けもしっかりしていて、大したものだと関心した。
1.5tもありこのクラスとしては非常に重いが、急ハンドルを切っても意外と安定している。ハンドリングも意外と悪くない。重量物の電池が床下の低い位置にある事と、動力ユニットも低重心でコンパクトにまとまっているため、慣性モーメントが小さく収まっているのだろう。
走る曲がる止まるに関しては電気自動車独特の特性があるが、おおむね違和感はまったくなかった。
モーターは減速機を介してデフに直接つながっているそうだ。低回転から高回転まで変速機なしでカバーしている。ガソリンエンジンと比較するとモーターのトルク特性は、低回転からバカみたいな高トルクを発生する。減速器などの動力伝達部品や車体の剛性に余程気を付けないと、加減速で振動の問題が出る。モーター軸の回転検出をして、細かく制御することで解決しているそうだ。単純にエンジンをモーターに置き換えただけでは、製品として成り立たないのだろう。
走行可能距離や充電の問題はあるが、極普通の自動車?として問題はない。しかし肝心の運転に関する操作性には疑問がある。ごちゃごちゃと色々と表示されるメーターパネルは非常に見難い。シフトレバー(と言うより前後進切り替え?)とパーキングレバーはまさにスイッチと化していて、パネルの表示を見ながら操作しないと切り替わったか分らない。今までの常識を覆すという意味合いのデザインなのかもしれないが、あらゆる人間が直感的に操作できない様では、だめなデザインではないか。自動車は玩具ではない。公道を走る以上、安全な操作が出来ない様では困る。
ゼロエミッションと謳っているが電池には寿命がある。5年後でも80%の容量は維持できると言っているが、実際の使い方でかなり変わるらしい。ある関係者に聞いたが、あまりガンガン使う用途には勧められないと言っていた。
平成に入ってからのインジェクション車は、ちゃんと整備していれば20年使おうと思えば平気で使える。しかしプリウスなどを見ている限り、電池の寿命はせいぜい使えて10年が限度の様だ。ヘタすると数年でだめになるものもある。
電池のコストとリサイクル方法の問題が解決しなければ、現時点ではとてもエコとはいえない・・・
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