ストレーナーを外せば材木の上に乗っかる。
こういう仕事が多いならエンジンスタンドが欲しいな・・・
ヘッドカバーを外す。
結構スラッジがこびり付いているが、えらい溜まってるって訳でもない。
分解する前にバルブクリアランスを測定した。
INは0.18~0.21mm、EXは0.22~0.31mmだった。
INはほぼ基準値内だが、EXは基準が0.30~0.35mmであるので、全体にクリアランスが小さくなってしまってる。
とくに2番の2本は0.22mmと0.23mmで、かなり隙間が小さい・・・
カムチェーンを引っぺがす。
おそらくそれなりにオイル交換はしていたとは思われるが、ちっと交換サイクルが長かったんじゃなかろうか・・・
カムジャーナルちっとかじり気味だね・・・
ヘッド外れた。
見たとこ距離相応のカーボンの堆積だ。
心配だった排気バルブは摩耗や欠けは見られないが・・・よくよく見ると案の定2番が二本とも沈んでいる・・・
クランクとピストンは軽く回る。
でも2番のシリンダー壁が妙に傷ついてるだな・・・
ピストン外れた。
1番3番は距離相応な状態だったが、2番のピストンはヘッドの一部が溶けかかってる・・・
1stのコンプレッションリングは固着していた。
それに2番のコンロッドメタルだけ妙に傷が多い・・・
1番と3番のシリンダー壁は、まあ距離相応なんだけど・・・
2番は抱き着き寸前だったみたい・・・
このまま使ってたら近いうち焼き付いていたかもしれない。
おそらくプラグの摩耗で排気温度が上がって、ピストンヘッドが溶けてかじっちゃったんだろう。
排気バルブが沈んでるのも、排気温度上昇が原因だと思う。
ホーニングでいけるか・・・?
バルブ外した。
思ったほどバルブシートの状態は悪くなさそうだ。
吸気バルブは状態はよかったが、やっぱり排気バルブは状態が悪い。
やるだけやってみようと思い、とりあえず磨いてみた。
ハンドドリルに咥えて金ブラシや研磨布を使って付着物を地道に落とす・・・
やってみたけど排気バルブはフェースが荒れちゃって駄目だな・・・
バルブクリアランスが小さくなってたのはフェースが摩耗してたからなんだな。
バルブの冷却はフェースとステムからヘッド側に熱が逃げる様になっているが、フェースが摩耗して密着が悪くなると余計に冷却がきびしくなる。
高熱に晒されたためフェースが摩耗してきたのだろうが、結局悪循環で摩耗が促進されちゃうんだな。
吸気バルブはきれいなもんだ。
とりあえず2番のピストンと排気バルブ全部駄目な事が分かった。
さてどうするか・・・
エンジンスタンドあると便利ですね。僕は、素人ガレージメカニックなので持っていません。従ってもの好きさんと同じ様に材木の上でバラしています。(エンジンクレーンは持っているアマチュアから借りてきます)
返信削除オイル管理がイマイチなのもカムに傷があるのも、適当なオイル管理のオイル交換作業の現れですね。
タービンを交換してあったのはともかく、スパークプラグが疎かにされていたのも何かこの車の整備状況の寒さを感じます。
ところでピストンリングの固着が一本だけというのが意外でした。圧縮を考えれば正常なのでしょうけど、この距離を考えると、リングも死んでる気がしました。
ところでプラグは、変えにくい車が多くなってきていますね。併せてダイレクトイグニッションですから、こいつも壊れやすく高価です。ダイレクトイグニッションコイルはさらなる小型化を目指しているのですが、物理的な制約(熱などの)はすでに厳しくこの先点火系のトラブルに起因する故障は増えていく気がしてなりません。
ヘッドの締め付けなんかで固定に苦労するのでスタンド欲しいんですけど、普段使わない時に置き場所なくて邪魔になっちゃいますw
返信削除他で整備されてたクルマを見るのは、今までどんな整備内容だったかを推測するのが面白かったりもしますw
最近の格安車検をやってる業者は、ほとんどプラグの点検はやっていない様ですね。プラグ摩耗のトラブルは結構よく見ます。
ダイレクトイグニッションって熱的にかなり厳しい使われ方ですよね。中の回路がよく持つなと関心します。
高価な部品ではありますが、ある程度消耗品と考えた方がいいのかもしれないですね。